自動車輸出の決済方法
海外へ自動車を輸出した際の決済方法は様々な形態があります。
代表的な自動車輸出の決済方法はT/TとL/Cになりますが、他にD/Pなどがあります。
T/T
T/Tは電信振込になります。
T/Tでの決済の場合は船積み前の契約金額の全額振込や船積み前に契約金額の半額を振込、船積み確認後に残りの半額を振込などが一般的なようです。
他にも様々な形態がありますが現地の取引先との信頼関係がないのであれば、船積み前の全額振込が最も良い決済となります。
L/C
L/Cは日本語では信用状と言い信用状と取り消し不能信用状がありますが通常は取り消し不能信用状が使われています。
1.L/Cは現地の輸入者が銀行に依頼して発行され日本の銀行(アドバイジングバンク)を経由して輸入者に届きます。
2.L/Cに記載されている条件に基づき船積みをし、L/Cで指定している書類を取り立てを依頼する銀行へ提出します。
3.L/C条件と持ち込んだ書類に条件の不一致がなければその銀行から現地銀行へ書類が送られます。
4.現地の銀行で書類に条件の不一致がなければ日本の取り立てを依頼した銀行に契約金額が振り込まれます。
上記はL/C決済の一般的な流れになりますが、実際には様々な場合があり、L/Cが発行されたことで安心して自動車輸出が出来、決済されるという状況には必ずしもなりません。
L/Cの条件によっては必要とされる条件に合わせた書類を揃えることが困難な条件やほとんど不可能と思える条件が付いている場合があるのでL/Cが届いたら決済が出来る条件かどうかを確認する必要があります。
DP
DPは信用状無しで現地銀行に日本の銀行から船積み書類を送って輸出代金の取り立てを依頼します。
DPは取引条件を記載した契約書や信用状がないため、現地の取引先との信頼関係を基に行われ、支払いの拒否が容易に出来るので注意が必要です。
それぞれの決済方法には様々な形態がありますが、現地の輸入者との良い信頼関係があればどんな決済方法を選択したとしても決済は問題なく行われます。反対に現地の輸入者との良い信頼関係が無ければどんな決済方法を選択しても支払いはスムーズには行われません。