ガソリンの歴史

石油が採掘され始めた当時、石油の軽留分のガソリンは使い道のないやっかいな物だった。
そのため、燃やしてしまうか捨ててしまうしかなかった。

内燃機関のガソリン機関が発明され自動車が登場してことで、捨てられていたガソリンが自動車に利用出来るようになり、石油業者にとっては願ってもない機会となった。

ガソリンの供給体制は問題なく発展していったが、ガソリンエンジンの出力を上げるために混合気の圧縮比を上げていくとノッキングが問題になった。

ノッキングは出力の低下だけではなくエンジンを損傷することもあり、出力の向上のために圧縮比を上げることと併せて解決しなければならない問題であった。

現在ではノッキングを抑えるハイオクガソリンや点火時期をコントロールしてノッキングを抑えることが出来るが、当時は運転手が坂を上るなどのノッキングが起きる状況では点火時期を手動で調整する点火時期調整レバーが付いていた。

その後は添加剤でノッキングを改善するガソリンの抗ノック性の研究が進められ、抗ノック性の指標オクタン価が設定された。

ノッキングを抑える添加剤としては四メチル鉛、混合アルキル鉛があり、以前は有鉛ハイオクガソリンがあったが、現在では鉛を含まない無鉛ハイオクガソリンとレギュラーガソリンが利用されている。

 

1920代のガソリンエンジンの圧縮比は4:1位であったが現在では11:1位になっているが、レーシングカーではさらに高圧縮比の14:1以上になる。

高圧縮された混合気の爆発力は大きくなり、高出力になることからレーシングカーでは市販車より高圧縮になっている。

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