スズキ フロンテ360
1967年 前輪駆動のFFから後輪駆動のRRになったスズキ フロンテ360が発売された。
1961年に東京モーターショーに出品されたリアエンジン、リア駆動のRRのスズライトスポーツ360
1967年に発売されたスズキフロンテ360
空冷3気筒2サイクルエンジン
エンジンは2サイクル3気筒をリアに横置きしてリアエンジン、リア駆動のRRにしたことで、後部のトランクが商用車としての荷物を使うことが出来なくなるため、スズキ フロンテ360は乗用車だけの位置づけであったことがわかる。
空冷ほー2サイクル3気筒エンジンは356ccで25馬力/5000rpmで最高速は110km/であった。
スズライトフロンテからスズキフロンテへのフルモデルチェンジは成功しそれまで商用軽四輪を中止にしてきたスズキの軽乗用車生産台数を飛躍的に伸ばした。
1968年にはスポーツタイプのSS360を加えた。シリンダーを熱効率の良いアルミ合金に変え、キャブレーター径を大きくするなどして、25馬力から36馬力/7000rpmへ大幅な出力アップをした。最高速は125km/h
1969年SSボディに標準エンジンを載せたフロンテS、内外装を簡素化したSSスタンダードを加えて車種構成を広げた後の1970年にはSSSが追加された。標準型エンジンも出力アップされ、圧縮比6.8の31馬力/6000rpmと圧縮比7.1の34馬力の2種類になり、34馬力のハイスーパーとSの最高速は120km/hになった。
1969年前期スズキフロンテSS360
1969年後記スズキフロンテ360
1969年後期スズキフロンテS360
1970年後記スズキフロンテSSS
当時は他社との性能競争があり馬力が競争によりエンジン出力、最高速が高められた。
1970年にはFRのフロンテカスタムとハイカスタムが発売された。FF方式の他車と比べRR方式のフロンテはトランクの利便性が悪くそれを改善するため、フロントエンジン、リア駆動のFRの車種を追加した。
1970年後記スズキフロンテ ハイカスタム
エンジンは1キャブの25馬力/3500rpmがカスタムに3キャブの30馬力/6500rpmがハイカスタムへ搭載された。最高速はそれぞれ105km/hと110km/h
1970年、RR方式のスズキフロンテ71が追加された。ホイールベースを伸ばしボディを角張らせたことで、広い車内スペースを確保した。エンジンはフロンテ360と同じく標準型31馬力、Sとハイスーパーが34馬力、SSSが36馬力。
1971年にはスズキフロンテ71に水冷エンジンを載せたスズキフロンテ71Wが追加された。車種はGLとGTがあり、GLには34馬力/6000rpm、GTには37馬力/6500rpmが載せられた。
1971年スズキフロンテ71
スズキフロンテ71SSS
1971年スズキフロンテ71GL-Wとその水冷エンジン
スズキフロンテ71GT-Wの運転席まわり
1967年、RR方式の3気筒2サイクルエンジンのスズキフロンテ発売してからスズキの販売台数は飛躍的に多くなりスズキを軽自動車のトップメーカへと押し上げた。1970年当時、軽トラックではダイハツを抜いて1位となり軽乗用ではホンダに次いで2位であった。