戦後まもなくの少量生産車① ミカサ
戦後間もなくのころには多くの小規模な自動車メーカーが存在し、少量生産された自動車が多く存在したが、その多くは後に統廃合され消えて行った。
1959年 ミカサ ツーリング
ミカサ ツーリングの空冷水平対向2気筒エンジン
スチール家具である岡村製作所は1949年(昭和24年)からトルクコンバーターの研究を始め、1952年に製品化され、ディーゼル機関車、ウインチなどの産業建設機械に用いられた。
このトルクコンバーターを利用した小型自動車の研究も進められ1957年にミカサ マーク1とミカサ マーク2が発表された。
1958年ー1959年 ミカサ マーク1
エンジンは水平対向、空冷2気筒のOHV 585cc 17馬力/3800rpmで自社製のトルクコンバーターと組み合わされ、ボンネットに搭載されて前輪を駆動するFF方式、2段変速の変速機で最高速は73km/h,乗車定員は2人プラス250kgまたは4人乗り
1958年には同じシャーシーに新たなボディを載せたミカサ ツーリングが発表された。エンジン出力は19.5馬力/4000rpmに高められて最高速は90km/h
日本で初めて製品化された自動変速機を持つミカサではあったが、当時はまだ自動変速機が評価される情勢ではなかったことから商業的には成功しなかった。