交通事故の刑事上の責任
交通事故で他人の身体に傷害を加えたり生命を奪ったり、または、無免許、酒酔い運転をすると、刑法や道路交通法により処罰されます。
民事上の責任は被害者と加害者の関係であるのに対して、刑法などの刑罰規定は、刑罰権の主体である国と犯人との間を規律する法であるため、民事責任と刑事責任には負う責任に違いがあります。また刑事責任を負うことになる人身事故や酒酔いなどの悪質な交通違反は社会の法秩序を維持するため、刑法や道路交通法による刑事上の責任を負うことになります。
交通事故で誤って他人にケガをさせたり、死亡させてしまった場合は過失があれば業務上過失致死傷罪に該当し、5年以下の懲役もしくは禁錮、または50万円以下のの罰金に処せられます。
刑法では自動車の運転も業務とされ、単純な過失傷害である過失致死の罪より刑が重くなります。また、無免許、酒酔いなどの交通違反でも道路交通法により刑罰が科せられます。
どんなに気を付けていても交通事故は相手のあることなので完全に防ぐことはできませんが、酒酔い、無免許は本人の意思の問題なので、「飲んだら乗らない」で刑事上の責任を負うような事態は避けられます。