ディーゼルエンジンの歴史
ディーゼルエンジンは点火系に電気を必要とせず、圧縮され高温になった空気に燃料を噴射することで燃焼させる。
ディーゼルエンジンは点火系に電気を必要としないことからスターターでエンジンを始動させた後はバッテリーの電源がなくても走り続けることが出来、電気系の故障もない。(現在のディーゼルエンジンでは噴射ポンプが電子制御になっているためエンジン始動後も電源が必要)
空気を圧縮すると高温になることは以前から知られていたが、ガソリンエンジンが開発されていた1800年代には電子機器が発達していなかったため、ガソリンエンジンの点火装置の開発は難題であった。そのような状況のなかルドルフ・ディーゼルによって圧縮点火が考案された。またディーゼルエンジンは軽油以外の燃料も使用することができるメリットもある。
ディーゼルエンジンの高圧縮の空気に燃料を高圧で噴射する技術の開発も難しく1800年代の終わりに完成した。この頃にはガソリンエンジンの点火系も改良され安定したこともあり、ディーゼルエンジンは乗用車ではなく、第一次世界大戦の潜水艦で活躍しその後、発展していった。
ディーゼルエンジンはその燃費の良さから戦時中の燃料事情に対応するため、乗用車にも搭載されたが、振動、騒音の問題もありあまり普及しなかったが、大型トラック、建設機械、各種機関用と戦闘車両として活躍の幅を広げた。日本でも戦前は戦車などの軍用車両に使われ、戦後は低排気量(2000ccクラス)のディーゼルトラックが開発されると、燃費の良さからタクシー車両にも使われるようになった。(LPGが使われるようになるまで)
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンの違いはエンジン重量が重い、エンジン回転が上がらない、振動が大きく、騒音も大きい、燃費がよく、電気系の点火装置がないため故障が少ないなどがある。