職権打刻車のオートオークションでの価格
職権打刻は通常はトラックのフレームの錆により、確認が困難である場合に行われます。
職権打刻車検証
通常、乗用車では腐食により車台番号が確認できないケースはほとんどなく、盗難車で車台番号の張替が行われた後に職権打刻が行われることはありますが、このケースも現在では少数になると思います。
トラックのフレームの激しい腐食の原因としては海辺の使用や凍結防止剤などによるものがあり、フレームがむき出し状態にあるトラックでは錆が進行します。通常、トラックの車検は1年になり車検毎にシャーシーブラックをフレームに塗装して錆の進行を遅くすることはできますが、所有者の全てがそういう保守をしているとは限らないため、フレームの錆の激しいトラックがオートオークションに職権打刻車として出品されています。
フレームの錆の状態によっては現状車へ区分けされる場合もあります。現状車へ区分けされるトラックのフレームの状態は非常に悪く、錆がフレーム全体にあるだけでなく、フレーム全体が錆により薄くなり、腐食により錆穴もフレーム全体に及んでいる場合もあります。
そのようなフレームはシャーシーブラックでの塗装や部分的な錆穴の補修では修復することが出来ず、仮にフレームを交換したとしても、フレーム以外のキャビンや荷台も錆による損傷が激しいため、修理による経済的な現状回復が不可能なため、事故現状車に区分けされます。
トラックの職権打刻車の多くの原因はフレームの錆であり、中には落札後の経済的な補修が不可能な車両もあるため、オートオークションでは敬遠されることが多く、そのため、通常の落札相場より低い価格で取引されることが多くなります。