プリンス スカイライン②
1963年11月にプリンス自動車からスカイライン1500デラックスが発売された。
1963スカイライン1500 スタンダード
他のメーカーが新規に乗用車市場に参入する際には軽自動車などの小型の自動車から参入したのとは異なり、電気自動車「たま」から始まり、戦後の乗用車としては初の大きい排気量の1500cc「プリンスAISH型」で大型の高級車市場を開拓してきた。
スバル360などの軽自動車から自動車の大衆化が始まり、一般家庭に自動車が普及していく時代になり、それに対応するため小型モデルのスカイライン1500デラックスが発売された。
1964年ー1966年 スカイライン1500デラックス
スカイライン1500デラックスのボディはプリンスセダン以来最も小さい4セダンになり全くの新しく設計された。エンジンは旧型から引き継いだOHV 4気筒 70馬力/4800rpm
また、国産車としては初めての4万kmまたは2年間の保証が付き、各ジョイント部のグリース補給個所が減らされグリースの補給期間と距離も大幅に短縮されメンテナンス・フリー先駆けとなった。(現在の乗用車ではグリースを補給するグリース・ニップルは廃されメンテナンス・フリーとなっている)
1964年4月には内外装を簡素化したスカイライン1500スタンダードが発売された。
1964年9月にはグロリアの6気筒エンジンOHC1980cc 105馬力がスカイラインに搭載されスカイラインGTとして発売された。6気筒のエンジンを搭載するためにホイールベースが延ばされエンジンルームが拡大された。最高速は170km/h。
第2回日本グランプリで活躍したことはスカイラインGTの名前を高めることになった。
1965年2月にはそれまで6気筒のエンジンにウエーバー3キャブがオプションとして設定されていたそれが標準装備されたスカイラインGTが発売された。強力なエンジンに対応するためシャーシや足回りが強化され、前輪には倍力装置付きディスクブレーキがデフにはLSD(リミテッド・スリップ・デフ)が付いた。
高性能な新しいスカイラインGTの発売に伴って105馬力のスカイラインの発売は一時期中止されていたが、注文が殺到したことでウエーバーキャブが足りなくなりなどの事情もあり、1965年9月に2000GT-Aとして再発売された。これもより高性能のウエーバーキャブもモデルは2000GT-Bとなった。
1965年ー1966年 スカイラインGT-B
スカイラインGT-Bのエンジンルーム 3つのウエーバーキャブが標準装備された6気筒エンジン
1966年 スカイライン2000GT-A