ラジエーターコアサポート 骨格部位の定義

一般な総称としての事故車は業界団体では修復歴車と定義されていて、修復歴車の定義は状況の変化に併せて変更され続けている。

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このほど、自動車を構成する骨格部位からラジエーターコアサポートが除外された。これは日本自動車査定協会、自動車公正取引協議会、日本オートオークション協議会が今まで自動車を構成する骨格部位としていたラジエーターコアサポートを骨格部位の定義から削除した。これに伴ってオートオークションの規約も変更されることになる。

ラジエーターコアサポートはフロント部のラジエーターグリル、バンパー、ヘッドランプユニットのすぐ後ろにあるパネルでラジエーターやヘッドランプユニットが取り付けられている部品になる。

事故による損傷は自動車の前部が多いため、自動車の前部が損傷を受けた場合にはバンパーが押されその後ろのラジエーターコアサポートが損傷を受けることになる場合が多くなる。

実際の事故の損傷状態は様々あるが、ラジエーターコアサポート溶接されて取り付けられている部品のため交換をすれば修復歴となるが、事故によりそれが押されていて溶接部を取り外すことなく修正が可能な場合には、修復歴のR点ではなく3点の評価が付与されることもあった。

ラジエーターコアサポートは修復の状態によって修復歴になったり、通常の評価点になったりの評価があいまいな部位であったが、それが骨格部位から除外されたことで、この部分の修復評価がクリアになったように思えるが、この部品は骨格部位に溶接されているため、この部品の取り外しをすることで骨格部位に損傷が及ぶ場合や、そもそもこの部品が損傷を受けたことで骨格部位に影響が及んでいる場合もあるので、修復歴の判断基準の難しさが解消されたとは言い難い。

この定義変更によって、今まで修復車(事故車)としてオートオークションを流通していた車の何パーセントかは通常の評価点が付与され流通するため、事故車の比率が何パーセントかは減るのだと思う。

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