運転免許更新時の講習オンライン化
すでに2022年からいくつかの都道府県では実施されているが、運転免許更新時の講習がオンライン化され、スマートフォンやパソコンで講習が2024までに全国で実施されるようになる。
運転免許更新時の講習オンライン化は運転免許試験場や警察署で行っている講習を、自宅や好きな場所でスマートフォンやパソコン使い受講できるのがメリットだそうだ。事前にオンライン講習を受講していれば運転免許試験場でそれを受講することなく更新手続きだけで新しい免許を受け取り、そのまま帰ることが出来る。オンラインで更新手続きの全てが出来るわけではない。つまり更新時には運転免許試験場や警察所に行って従来通りに運転免許の更新手続きをしなければならないので、免許保有者にとって利便性が向上したとは思えない。
オンラインで受講可能な対象者は5年以上の免許保有者で免許更新区分が優良、または一般になり年齢は70歳未満となる。
オンライン講習での運転免許更新の流れは
- 更新連絡のはがきが届く
- 管轄の警察署ホームページの免許更新サイト
- マイナンバーでログイン
- 講習動画を視聴
- アンケートへの回答
- 運転免許試験場または警察署で更新手続き
オンライン講習には有効期限内のマイナンバーカードと署名用電子証明書の暗証番号が必要になる。また、パソコンでの利用にはウェブカメラとICカードリーダーが必要になる。更に他人になりすましての受講を防ぐために受講中に顔写真を3回送信する必要があり、免許試験場や警察署での更新申請時に申請者とオンライン講習の受講者が同じであることを確認してもらう。
こんな面倒な手続きをしてまで、運転免許更新時の講習オンラインを受講する人は果たしてどれだけいるのだろうか?通常の運転免許更新手続きであれば「1」のはがきと現在の運転免許証だけで済むのに!
今後、運転免許更新時のオンライン講習の受講者が増えて行けば、各運転免許試験場や警察署でその講義をする講師が必要なくなり、教室を含めた設備や人件費などの間接管理費が無くなり、それらが運転免許試験場を管轄する都道府県の公安委員会にとっての大きなメリットになって行くように見える。
2024年度末からはマイナンバーカードと運転免許証の一体化が任意で申請できるようになる。保険証を廃止してマイナンバーカード保険証の取得を強制するのと同じで、マイナンバーカードが運転免許証と一体化されるのも時間の問題のように思われる。更には、保有する自動車の情報やその所有者の情報、免許証、銀行口座、交通違反歴などの多くの情報がマイナンバーカードに紐付けられて、最終的には反則金がその自動車の所有者の銀行口座から強制的に引き落とされるような恐ろしい事になるのかもしれない。