マツダ キャロル
1962年マツダから軽乗用車キャロルが発売された。
1962年 マツダキャロル
1961年に東京モーターショーに出品された660ccエンジンのマツダ700のサイズを軽自動車枠にして、翌年にキャロルとして発売された。
1961年 東京モーターショーに出品された マツダ700
キャロルのエンジンは世界最小の4サイクル4気筒OHV358ccで10.0の高圧縮比から180馬力/6800rpmの高出力を引き出した。4段のギアボックスで最高速は90km/hであった。
駆動方式は後部にエンジンを搭載したRRで、マツダR360のような2+2の座席ではなくではなく4人分の座席が確保された4人乗り乗用車になった。
キャロルの発売後の売れ行きは好調であり、この需要を背景に車種構成が広げられた。発売3か月後の1962年には内外装が変更されたデラックスを追加し、同年小型セダンのキャロル600を発売した。
キャロル600のボディサイズは軽乗用車のキャロルをやや拡大した程度であり、実質は軽乗用車のキャロルに排気量の大きいエンジンを載せただけのようであったため、販売は振るはず2年の短命に終わった。
軽乗用車のキャロルはキャロル600が発売されたことから、キャロル360となり、1963年には出力を18馬力から20馬力/7000rpmに高められ、4ドアボディが追加された。
1963年 キャロル600
1966年 キャロル360 デラックス
1967年には外装のフロントリアまわりに変更を加え、スペアタイヤをフロントからエンジンルーム内に移して、ボンネット下にわずかな荷物のスペースが設けられた。
1967年ー1970年 キャロル360 スタンダード デラックス
他のメーカーが多くの軽乗用車の車種を発売して競争するなかで、キャロル360は大きな変更加えられることなく生産されたが、販売台数の低下に伴い、1970年に生産が中止され、マツダは軽自動車から一時撤退することとなった。