サイドブレーキの戻し忘れ
乗用車のブレーキはマニュアル車からオートマチック車の普及に伴ってハンドブレーキから足踏み式のサイドブレーキに変わってきました。また、足踏み式のサイドブレーキも足で踏んで手で解除する方式から足で踏んでブレーキをかけ足で解除するタイプのものが主流になりました。それに伴ってサイドブレーキの戻し忘れが多くなったような気がします。
サイドブレーキの戻し忘れはメーター内のブレーキランプで確認はできますが見落としてしまうこともあり、そのまま走り続けると後輪が熱を持ち煙りが出てきます。
このメーター内のブレーキ警告灯はサイドブレーキのかかっている状態とブレーキオイルのタンクの油面の低下でも点灯するため、油面の低下により点灯している場合にはサイドブレーキがかかっているかいないかに関わらず点灯します。そのため油面の低下で点灯している場合には走行中にサイドブレーキの戻し忘れをこの警告灯で確認することが出来なくなります。
サイドブレーキは一般的には後輪のドラムブレーキを使って、フットブレーキと兼用しています。また、中型車以上の4輪ディスクブレーキの車では後輪にサイドブレーキ専用のドラムを装着している車もあります。
ドラムブレーキは熱がこもりやすい構造のためディスクブレーキに比べて放熱効果が低く、サイドブレーキの戻し忘れでは走行中にブレーキライニングが焦げてブレーキドラムが過熱し、ブレーキオイルが沸騰するなどして最終的にはブレーキが利かない状態になり大変危険です。
ドラムブレーキ
このような状態で走行してしまった後は整備工場でブレーキドラムを開けての点検が必要になります。